日本人が知らない
ちょっといい英語
                                 by 佐々木 隆

002 「人生観」
The web of our life is of a mingled yarn, good and ill together. (All's Well That Ends Well.   IV. B.67-70)
人間の一生は、善と悪とをより合わせた糸で編んだ網なのだ。(小田島雄志訳)

〔出典〕シェイクスピア(1564−1616)の『終わりよければすべてよし』の一節。フローレンス軍の陣営で貴 族同士の会話の中で出てくる言葉。

〔英語の解説〕webは「網」。現代ではインターネットでお馴染みのwww (=world wide web)にも使用されて いる単語です。yarnは(不可算)名詞で「糸」の意味、(可算)名詞で「話」の意味があります。直訳すると 「我々の一生という網は、善と悪がいっしょにより合わせられた話でできている」といったことになるでしょ うか。ただ、「網」とあることから、翻訳ということを考えると、「話」ではなく「糸」と訳した方がより日本語と してしっくりきます。また、「話」とは「物語」のことですから、一生が善と悪がいっしょにより合わされた物 語からできているというのが、もともとの考え方でしょう。また、good and ill togetherのつながりについて は、yarn の補語となっていることから、The web of our life is of a mingled yarn ( which is ) good and ill  together.と考えるとよいかもしれません。

〔内容の鑑賞〕001の『ハムレット』の台詞と同様に、価値観や人生観を考える上で、考えさせられる言 葉です。何が善で、何が悪なのかを決めるのはむずかしい。人間生きていれば、大小の違いはあるにせ よ、よいこともしていれば、悪いこともしていることでしょう。毎日の生活でさえも、よいこともあれば悪いこ ともあります。となれば、一生という長い間では、当然いろいろなことがあります。学生時代は優秀でも、 社会に出てからなかなか出世しない人もいれば、学生時代は少しも目立たなかった人が、社会に出て急 に脚光を浴びることもあります。人生いろいろです。





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