日本人が知らない
ちょっといい英語
                                 by 佐々木 隆

017「文化」
In joy or sadness, flowers are our constant friends. We eat, drink, sing, dance, and flirt with them. We wed and christen with flowers. We dare not die without them. (The Book of Tea )  
喜びにつけ悲しみにつけ、花はわれわれの不断の友である。われわれは花とともに食べ、飲み、歌い、踊り、恋にたわむれる。花を飾って結婚式を挙げ、洗礼式をおこなう。花がなくては死ぬこともできない。(桶谷秀昭訳)

〔出典〕 岡倉覚三(天心)『茶の本』(1906)よりの一節。英文で出版された。

〔英語の解説〕 constant「不断の」。flirt「いちゃつく、浮気をする、たわむれる」。wed「結婚式をあげ る」、christen「洗礼式を行う」(Christian「キリスト教徒」、Christianity「キリスト教」)。

〔内容の鑑賞〕 岡倉天心の『茶の本』は、新渡戸稲造の『武士道』(1899)と共に明治時代に日本人が英 文で発表した日本文化論。取り上げた英文は「花」について言及していますが、この言葉を「音楽」として も置き換えることもできるでしょう。現代の若者にとって「不断の友」とは、「携帯電話」かもしれません。日 常生活における「不断の友」を考えてみるのもよいでしょう。こうした文化的なことは、時代と共に大きく変 化します。かつて「3C」と言われた生活の三種の神器「カラーテレビ、車、クーラー」は今や当たり前、現 代では「携帯電話、インターネット、デジカメ」といったところでしょうか。さて今の私たちにとって精神的な 「不断の友」は何になるのでしょうか?





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