日本人が知らない
ちょっといい英語
                                 by 佐々木 隆

030「愛情」
Love like a shadow flies when substance love pursues,
Pursuing that that flies, and flying what pursues.
(The Merry Wives of Windsor. V. ii. 205-207)
恋はまことに影法師、いくら追っても逃げていく、
こちらが逃げれば追ってきて、こちらが追えば逃げて行く。(小田島雄志訳)

〔出典〕 シェイクスピア(1564−1616)の代表作『ウィンザーの陽気な女房たち』の一節。フォードの台 詞。

〔英語の解説〕 like「〜のような」、fly「飛ぶ」(ここでは「飛んで逃げていく」という意味で使用)、 substance love pursues = substance pursues love「実体が恋を追う」、that that = that which, what= that which、thatが先行詞、whichが関係代名詞と考えるとよいでしょう。シェイクスピアの時代の英語な ので、少し現代英語と違うところがあります。thatをloveと考えるとよいでしょう。

〔内容の鑑賞〕 どこかで聞いたような内容ですが、シェイクスピアの作品からの台詞です。恋に限らず、 自分の主義主張だけを押し通そうとしても、うまくいかないのが常です。特に愛情(感情)が伴う場合に は、内容はより複雑です。こうしたことから、恋愛はラブ・ゲームとも言われます。自分だけの行動ではう まくいかないところが、このゲームの難しいところです。現代では、昔のように「会う」「顔を見る」と言うと 同じように、メールのやりとりや電話のやりとりといったことも恋愛の重要な手段となってきています。電 話で話すということやメールのやりとりやが、常に相手と繋がっているという感覚を持たせるのでしょう。 時代が進めば便利になりますが、人間自体が豊かになるかどうかはやや疑問が残ります。コミュニケー ションの方法は豊かに便利になりましたが、その内容はどうでしょうか。自分の気持ちを伝える言葉は、 昔に比べて洗練されたと言えるでしょうか。むしろ、不便だった分、昔の方が表現を駆使して自分の気持 ちを伝えようと、必死だったのかもしれません。





トップへ
戻る
前へ